プラントベースが注目されている理由｜食生活への上手な取り入れ方とは
近年、大豆ミートやアーモンドミルクなどの植物性食材を取り入れる食生活「プラントベース」が広まっています。健康や地球環境を意識している人からの注目も高く、ヴィーガンやベジタリアンより気軽に実践できる食生活と言われています。
今回は、そもそもプラントベースとは何か？注目されている理由や取り入れる際に注意したい点などについて紹介します。本サイトでもプラントベースの食品を販売しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
プラントベースとは何か？
プラントベースとは、Plant（植物）とBased（由来）を組み合わせた造語で、まだまだ新しい食生活ということもあって明確な定義は決まっていませんが、一般的に植物性の食品を積極的に取り入れる考え方や食生活を指しています。
ベジタリアンやヴィーガンとは違い、完全に動物由来のものを避ける食生活ではないのが特徴です。
制約はなく自由に取り入れられるのがプラントベースの考え方とされているので、健康的な食生活を送りたい方やダイエットをしたい方、環境への配慮を意識している方、アレルギーの方、宗教的な事情で肉食を避けている方などに支持されています。
プラントベースの食生活の特徴
プラントベースは、動物由来の原材料を使用せずに、植物由来の原材料で作られているのが特徴です。100%もしくは大部分がプラントベースに当てはまる食品は「プラントベースフード」と呼ばれ、「肉」「チーズ」「バター」などの動物性食品の代替食品として、大豆や小麦など植物由来の原材料で作られています。
「本物の動物性食品じゃないからおいしくなさそう」という印象を持たれるかもしれませんが、実際に食べてみたら「植物性食品だけで作っているようには思えない」「このアーモンドミルクは香ばしく旨味が感じられる」など、プラントベースフードへのイメージが変わることもあるようです。
ベジタリアンとの違い
ベジタリアンとは、動物性食品の摂取に制限をかけている人々を指します。そのため、ベジタリアンとプラントベースは似ているように見えるかもしれません。
しかし、乳製品だけは食べるラクト・ベジタリアンや乳製品と卵は食べるオボ・ベジタリアンなど、ベジタリアンにも様々な方がいらっしゃいます。また、ベジタリアンは宗教など自身の信条に基づいて実践する人が多く、プラントベースは健康や美容のために実践する人が多いという違いもあります。
ヴィーガンとの違い
ヴィーガンとはベジタリアンの一派で、動物性食品を一切摂取しない人々を指します。肉や魚だけでなく、卵、乳製品、はちみつなどの摂取も避けているのが特徴です。
食品だけでなく日用品も含めて、革製品など動物性のものを制限する人もいます。動物愛護や環境保護、宗教などの背景があって、ヴィーガンの実践につながっていると言われています。
プラントベースは健康や環境に関する観点から実践する人が多く、動物性食品を摂取することもあるのが、ヴィーガンとは異なる点です。
プラントベースが注目されている理由
プラントベースの概要や混同されやすい食生活との違いを紹介してきました。しかし、どうしてプラントベースが注目されているのか、この時点ではあまり見えてきませんね。
ここからは、プラントベースが注目されている3つの理由を説明します。
１．健康意識の高まり
プラントベースが注目されている一番の理由は、人々の健康意識が今まで以上に高まっていることです。植物由来の原材料を使うことから、一般的に低カロリーかつ低脂質なプラントベースフードは、健康やダイエットに関心のある方々に人気です。
また、菜食メインの食生活は、さまざまな生活習慣病の予防に役立つと考えられています。野菜や大豆などを中心としたプラントベースフードを取り入れることは、糖質や動物性食品に偏った食事の見直しにもつながるでしょう。
２．地球環境への配慮
これからの地球環境に配慮する観点も、プラントベースが注目されている理由のひとつです。
将来的に地球ではタンパク質不足（プロテインクライシス）が起こると予想されています。タンパク質を多く含む肉類や卵などの動物性食品を摂る人は多いですが、食肉を生産する上では家畜のゲップや排せつ物が発生し、牛のゲップに含まれるメタンガスは地球温暖化に影響を及ぼすと言われているため、食肉の生産は地球環境に優しくないと考えられています。
一方で、プラントベースフードは動物性食品に比べて、生産過程での温室効果ガス排出量が少なく、環境への負荷の軽減につながると期待されています。これらのエシカルな観点から、プラントベースはサステナブルな食文化としても注目されているのです。
水資源への配慮も
また世界では干ばつや水資源の枯渇といった問題が起きており、食肉として出荷される畜産動物を育てるために大量の水が使われているため、水不足の観点においてもプラントベースが注目されています。
３．宗教や健康上の理由
宗教や健康上の観点でもプラントベースは注目されています。ヒンドゥー教やイスラム教など、宗教上の理由で肉を食べない場合もあるでしょう。
また、アレルギーによって食事に制限があり、特定の食品を食べられない人々もいます。食べられるものに制限があると、一般的な食事ができないことも少なくありません。
プラントベースは「植物性食品」などの表示があらかじめ記載されていることが大半です。そのため、動物性食品を避けなければならない人々にとっても分かりやすく、手に取りやすい商品と言えるでしょう。
フレキシタリアンという食生活を送っている人もいる
プラントベースは、ベジタリアンやヴィーガンと比較すると、気軽に取り入れられる食生活です。しかし、それでも実践できるか自信のない方には、「フレキシタリアン」という食生活はいかがでしょうか？。
フレキシタリアンは「フレキシブル」と「ベジタリアン」を組み合わせた言葉です。フレキシブル（flexible）とは、日本語で「柔軟性がある」、「融通が効く」などの意味を持つ英語で、「ゆるベジ」や「セミベジタリアン」とも呼ばれています。
「週に1日以上は動物性食品を摂取しない」等のルールを設け、意識的に動物性食品を減らす食生活を送る人々のことをフレキシタリアンと呼びます。「普段は菜食だけど、外食では肉を食べることがある」というのも、フレキシタリアンのスタイルの一種です。
フレキシタリアンを取り入れている芸能人や著名人の影響で、若者たちの間にも広がりつつあります。自分に合った食生活を模索するために、プラントベースを試してみるのもひとつの方法です。
プラントベースフードを取り入れるときに注意すること
プラントベースフードを取り入れる前に、注意するべきことが2点あるのでチェックしましょう。
いつも食べている肉類が食べたくなったら、無理をしないことも大切です。友人や知人がベジタリアン・ヴィーガンの場合に注意しておきたいこともあわせて紹介します。
食品表示をしっかり確認する
プラントベースは、植物由来の食品を取り入れる考え方です。動物由来の食品をまったく食べないというわけではないため、プラントベースと表記があっても、動物性由来の成分が一部含まれているというケースも少なくありません。
サンドイッチを例に取ると、プラントベースフードのハムやチーズを使っていても、パンの原材料にバターやラード卵が含まれていることがあります。
栄養バランスが偏らないよう気をつける
プラントベースフードばかりを摂っていると栄養が偏りやすくなる、と言われています。動物性タンパク質やビタミンB12は、植物性食品から摂ることが難しく、プラントベースが体に良いからと偏った食生活を続けると、動物性食品特有の栄養素が不足しやすくなる点に注意しましょう。
動物性食品を摂取する、サプリメントを摂るなどの方法で、バランスよく栄養を摂取する工夫が必要です。
また、肉をまったく食べない生活をしている人は肉食の人と比べて心臓病のリスクは低いですが、脳卒中の発症リスクが高い傾向にあるという研究結果もあります。プラントベースを実践したときの疾病リスクについては、現在も研究がなされています。
【番外編】友人・知人がベジタリアン・ヴィーガンの時に気にしてあげたいこと
友人や知人がベジタリアン・ヴィーガンを実践しているなら、ちょっとした気遣いをすると喜んでもらえるでしょう。
ベジタリアンやヴィーガンは「アレルギーではないから肉を食べても大丈夫でしょう？」と思われることがあります。しかし、ベジタリアンやヴィーガンはそれぞれの事情や考えがあって、その生活を実践していると考えられます。友人・知人としてベジタリアンやヴィーガンについて、理解を示すことが大切です。
たとえ自身がベジタリアン・ヴィーガンでなくても、「私はあなたのことを理解しています」というスタンスでいることは、相手への尊重にもつながるでしょう。ベジタリアンやヴィーガンに対応している飲食店で食事を楽しんだり、パーティーでベジタリアン・ヴィーガン用の食べ物を持参するのもおすすめです。
プラントベースの食品はオンラインからも購入できる
食へのニーズが広がっている現在、植物性の食品を多く取り入れるプラントベースが注目されています。
健康を意識している人や地球環境に気を使っている人、食事制限がある人に特におすすめです。いつでも好きなように実践できる自由さも、魅力的でしょう。食品表示や栄養バランスに気をつければ、プラントベースは食生活を豊かにする選択肢となってくれます。
ショクタスでは、ベーカリーやデザートなど動物性原材料不使用の食品を豊富に取り扱っています。自由に選べる定期便サービスもあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
ショクタスでは、動物性原材料（※）を使用せず、植物由来の原材料からなる食品全般をプラントベースと呼んでいます。
※動物性原材料とは牛肉・豚肉・鶏肉・卵・乳・はちみつなどの畜産物、魚介類を含む原材料を指します。
※原材料を細かくさかのぼった起源原料や製造工程において、一部動物性原材料が含まれる場合があります。
※動物性原材料を含む製品と製造ラインを共用しています。
