糖質ってなに?その働きと一日の摂取量、身体に与える影響を学ぼう

「糖質」という言葉、本当によく聞くようになりましたよね。低糖質や糖質カット・糖質オフと言われる商品も、実にさまざまなものが販売されています。敬遠されがちな糖質ですが、実は昔から人間に欠かせない栄養素の1つです。摂り過ぎに注意して上手につきあえば、決してこわいものではありません。

ここでは、糖質をもっと知って、楽しく健康的な食事ができるように、糖質の働きと1日の摂取目安量などを説明していきます。

 

糖質ってなに?

近年、ぐっと身近な存在になった「糖質」ですが、イメージばかりが先行していて「糖質ってなに?」と聞かれても答えられない方は多いと思います。健康的な生活をおくるためには、知識も大切です。ここでは、糖質とはなにか、基本から徹底的に見ていきましょう。

 

糖質はどのような働きをする栄養素?

糖質は、人体にとって欠かせない栄養素です。主にエネルギーをつくる働きをしていて、特に脳の活動は、糖質であるブドウ糖を主なエネルギー源としています。

糖質というと、制限することばかり頭に浮かぶかもしれませんね。でも、必要な量はしっかり取らなければなりません。糖質が不足すると、脳のエネルギー不足で疲労感が出たり、集中力が減少したりします。ひどくなると意識障害をおこすこともあります。

 

炭水化物と糖質の違い

糖質は、炭水化物の一種です。炭水化物は、たんぱく質・脂質とともに、3大栄養素と言われています。炭水化物は炭素と水素の化合物のことで、糖質と食物繊維をあわせて炭水化物と言います。

このうち、糖質はエネルギーを生み出す働きをします。一方の食物繊維は、体内の消化酵素では消化できませんが、便通を整えたり、脂質・糖・ナトリウムなどを吸着して身体の外に排出したりと、第6の栄養素として有用に働いてくれます。

 

体内で糖質が分解される仕組み

糖質を摂取すると、体内でブドウ糖や果糖の形にまで分解され吸収されます。ご飯やパンなどのデンプン(多糖類)は、糖が鎖状につながった構造をしています。私たちが、デンプンを食べると活躍するのが、唾液や膵液(すいえき)に含まれる「アミラーゼ」といわれる酵素です。

まず、デンプンは、一部の鎖が切れたデキストリンやマルトースなどの少糖類になります。そして、消化されるうちに、鎖はすべて切れてしまいます。ここで、生成されているのがブドウ糖(グルコース)や果糖(フルクトース)などの単糖です。単糖は小腸から細胞内に吸収され、体内でエネルギーとして使われます。

 

1日の糖質摂取量の目安

では、毎日どのくらい糖質をとればいいのでしょうか?日本人の食事摂取基準によると、炭水化物の摂取量は、1日に必要とされるエネルギーの量の50〜65%くらいと推奨されています。

これを、普通の活動レベルの30~49歳女性を例にあげて計算してみると、1,025〜1,333kcal程度になります。糖質を含めた炭水化物の摂取量を、この範囲に収めるようにしましょう。

参考:1ー4 炭水化物|日本人の食事摂取基準

 

糖質が身体に与える影響

糖質は3大栄養素とも言われ、エネルギー源になる重要な栄養素ですが、やはり摂取のし過ぎも良くありません。ここでは、糖質を過剰に摂りすぎた場合の身体への影響について解説します。

 

中性脂肪が蓄積される

糖質を必要以上に摂り過ぎると、中性脂肪として体に蓄えられます。肝臓はブドウ糖が多くなりすぎると、処理しきれません。そこで、いったんブドウ糖を中性脂肪に変化させて、体内に保管するのです。これが、肥満や生活習慣病の原因になります。

 

食後高血糖になる

糖質の必要以上の摂取は、食後の血糖値にも影響します。糖質を摂りすぎると、血液中のブドウ糖の量が過剰になります。

余分なブドウ糖は肝臓に取り込まれますが、血液中のブドウ糖の量が多すぎると、取り込みが追いつかなくなってしまい、血液中のブドウ糖の量が異常に多くなります。この状態を「食後高血糖」といい、血管にとってはストレスです。

食後高血糖が続くと、糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病のリスクを高め、放置すれば脳卒中や心筋梗塞などにつながるので注意が必要です。

 

太りやすい体質になる

糖質の過剰な摂取は、太りやすい体質をつくってしまいます。食後高血糖になると、血糖値を下げるため、膵臓からインスリンというホルモンが多く分泌されます。

インスリンは血糖値を下げ、余ったブドウ糖がグリコーゲンや中性脂肪に合成されるのを促進する働きを持っています。

つまり糖質の摂りすぎは、体に脂肪を蓄えるのを促進し、より太りやすい体に導いてしまうのです。

 

糖質量の多い食品と少ない食品

糖質の摂りすぎは太りやすいと聞くと、どの食品にどれくらい糖質が含まれているか気になりますよね。ここでは、糖質量の多い食品と少ない食品を紹介します。

・糖質を多く含む食品

糖質の多い食品には、穀類やいも類、砂糖、スイーツ、果物、冬野菜やフルーツトマトなどの甘味が強い野菜などがあります。

・糖質の少ない食品

糖質の少ない食品には、野菜やきのこ、海藻、大豆製品などがあげられます。

 

糖質はおいしさや食事の満足感につながることが多いため、食事を豊かにしてくれる側面もあると言えます。

 

料理をするときに糖質カットするための工夫

料理の仕方で、糖質の量は結構調整できるものです。おいしくて満足感のある食事と、糖質オフを上手に両立したいですよね。ここからは糖質控えめでおいしく食事を食べるために、気をつけたい料理の工夫を紹介します。

 

使う食材を工夫する

これまでに紹介した糖質の多い食品を減らし、糖質の少ない食品に変更すれば、糖質オフの料理を作ることができます。

特に、魚・大豆製品などのタンパク質源は、比較的糖質量が少なめで、かつ満腹感にもつながるので、おすすめしたい食材です。

筋肉はタンパク質でできているため、食事制限をするときにタンパク質多めの食事を心がければ、筋肉量を落とさずに済みます。代謝も下がりにくいうえ、食べる量の我慢も少なくて済みそうですね。

 

砂糖を糖質の低い甘味料に変える

いつも使用している砂糖を、低糖質の甘味料に変更するだけで、糖質をカットすることもできます。

また、糖質をカットするためには、目分量の料理をやめて、分量をしっかりと計量することも大切です。

 

糖質の少ない油を使用する

意外に思うかもしれませんが、油にも糖質が含まれています。サラダ油には、糖質が100gあたり2.8g含まれており、油の中では糖質量が高めです。

糖質オフのためには、オリーブオイル(100gあたり糖質1.1g)やえごま油(100gあたり糖質0.5g)など糖質の少ない油を使いましょう。

また、オリーブオイルには酸化しにくいオレイン酸(オメガ9系)、えごま油には必須脂肪酸のα-リノレン酸(オメガ3系)が含まれており、健康をサポートしてくれるのも嬉しいポイントと言えますね。

オリーブオイルは加熱する料理にも使用できますが、えごま油のα-リノレン酸は加熱に弱いため、サラダのドレッシングなどに用いるのがおすすめです。

 

BEYOND FREE(ビヨンドフリー)でおいしく糖質カット

糖質は、人間が生きていくのに欠かせない栄養素ですが、摂り過ぎには注意が必要です。糖質の摂り過ぎは、生活習慣病や太りやすくなるリスクを招きます。

でも、糖質の少ない食品では、食事に満足感が得られないというイメージを持っている方もいらっしゃるかもしれません。

ショクタスの提供するBEYOND FREE(ビヨンドフリー)の一部商品では、通常よりも糖質をカットしたおいしい冷凍食品を簡単調理でパパッと手軽に楽しむことができます。

例えば、糖質30%オフのうどんシリーズは、糖質をオフしているとは思えないコシと弾力、もちもちでなめらかな食感があります。

また、糖質70%オフのロールパンを朝食の定番にすれば、1日の糖質摂取量もコントロールしやすくなるでしょう。

ぜひ、楽しい食事と糖質オフを両立してくださいね。

 

参考文献

e-ヘルスネット 厚生労働省 参照年月日:2024年2月28日 
炭水化物 / 糖質 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
食物繊維 | e-ヘルスネット(厚生労働省) 
食後高血糖 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

日本人の食事摂取基準 厚生労働省 参照年月日:2024年2月28日 日本人の食事摂取基準(2020年版)

「健康の森」 日本医師会 参照年月日:2024年2月28日 日本医師会ホームページ「健康の森」